American Pleasure Club 「 Whole Fucking Lifetime of This」
Teen Suicide として活動していた Sam Ray が名前を改めて始めたベッドルーム、ローファイ、ナードポップ・プロジェクト American Pleasure Club が出したアルバム
このアルバムはワルシャワさんで知ったのかツイッターでどなたかが呟いていて出会ったのか覚えていませんが試聴してみてとにかく4曲目の「sycamore」 という曲にやられてしまった。こういう曲にただただひたすらに弱い。なんとも言えない暮れ感、やるせない諦め感の中の安堵。
American Pleasure Club のことを色々と調べてみたんだけど日本語のサイトではほとんど出てなかった。
アルバムのほうはインディオルタナロックな感じ、特に2曲目とかもうど真ん中の感じで懐かしさを感じてしまうほど。チープでポップな曲やエレクトロニカ色が入った感じの重い曲、好きな感じの弾き語りの曲まで。30分に足りないこの盤の中にとにかく詰め込んだ感じでちょっとバラバラ感も否めないけどそのインディロック感がたまらない感じ。
こちらの盤も6月のドライブのお供に良く聴きました。
そして新譜が出るそうで、このとりとめないバラバラ感が新譜ではどうなっているか楽しみです。
american pleasure club (teen suicide)-let´s move to the desert/subtitulado.
Gaz Coombes 「World's Strongest Man」
元スーパーグラスのボーカリスト、ギャズ・クームスが3年振りとなるソロ3作目
ギャズ・クームスの自宅スタジオとオックスフォードのコートヤード・スタジオスにて長年のスタジオ・パートナー、イアン・ダヴェンポートによる共同プロデュース
スーパーグラスのアルバムは1枚持っていてその当時聴いていたけれどそんなに深くはまらなかった記憶がある。このアルバムもいつも見ているブログの方が紹介されていたのがきっかけで聴いてみた。
アップルミュージックで試聴してみて最初は王道なロックのアルバムという印象だった。しかし聴き進むうちに繊細な色が混ざり始めてなかなか面白いアルバムだなあという印象を持ったので購入してみた。
6月に良く聴いたアルバムのうちの1枚になった。少し遠くに車で行く機会があって一人で運転しながら聴いた。山道を登りながら。そこはこのアルバムと景色と自分だけの世界になった。全体を通して聴くとおおらかで男っぽくてこの年齢ならではの渋さとうまさがありうっとりと気持ち良く聴ける。しかしやはり時折光が雲で隠れるような繊細な模様が流れ出る。少しレディオヘッドのおととしのアルバムを思い出した。
この時代の一人の白人男性としてのありかた?のようなものがこの作品にうたわれているらしいが輸入盤を買ってしまったので歌詞の内容はちょっとわからない英詩を自分で訳してみればいいんですけどね(-_-;)
聴くほどになじんで良くなってきたこの作品、彼の作品をさかのぼって聴いてみようかと思います。
土井玄臣「針のない画鋲」
ツイッターで誰かが呟いていて、それがきっかけで買ってみたアルバム。土井玄臣さんのことはこれまで全く知らなかった。最初に聴いたときにデビューしたころの七尾旅人みたいだなと思ったっけ。もうずいぶんそのころの七尾作品も聴いてないからこの印象が正しいのかどうかさえ分からない。ロマンティックな少女漫画のような世界・・・
でもそんな印象は聴けば聴くほどぶっ飛んでしまった(ロマンティックな少女漫画のような世界)
悲しくなるから、しんどくなるから、気持ちに蓋をして傷つかないようにしている。そうすると感情は固く硬く岩のようになってしまう。色んなものをやり過ごす。それが今の自分だと突きつけられる。
こんなしんどさを引き受けられるか・・・これが生きてるということなんだろう。
全部恋の歌。相手のほうを向いている苦しいほどに、ひとりで。
このアルバムを聴きながらひとりで桜を見に行った。ひとりで山道を運転してくるくるカーブをきって。今年の春の思いで。
土井玄臣 - そこにてる / Motoomi Doi - Soko Ni Teru
Okkervil River 「In the Rainbow Rain」
オースティンのロック・バンド、Okkervil Riverの2年ぶり通算9枚目?のアルバム。
Okkervil Riverのアルバムを初めて買ったのは「Down the River of Golden Dreams」というアルバム。今調べたら2004年にアマゾンで買ってました。完全なるジャケ買いです。イカ人間、タコ人間?のようなジャケット。音を聞かないで買ったので悪くないけれどそんなに熱心に聴かなかったような気がします。2004年・・・・14年も前ですね。たぶんこういう感じの音をその当時の自分はあんまり求めてなかったのかな。
再びOkkervil Riverのアルバムを買ったのは前作の「Awey」。たぶん参加しているマリッサ・ナドラーのひかれて聴いたのかもしれないけれど聴いてみてとても良かった。後からあのジャケットのバンドだと気づいたのでした(汗)「Awey」はお気に入りのアルバムになりました。
そんなOkkervil Riverが新作を出すというのでアルバムが届くのを楽しみにしていた。届くまでなんかもったいないからアップルミュージックで聴くのも我慢。
そして届いて聴いてみて・・・・2曲目「The Dream and the Light」がなんだか壮大すぎる気がしてアルバム全体こういう感じだったらどうしようとちょっぴり不安に。
前作と何がどう違うといわれるとうまく言えないけれど音だけ聴いてると前作は内側を見つめてるような部分が出ていたと思うけれど今作は外に開放しているようなそんな印象を持った。(歌詞は置いておいて)
とまどいつつ聴き進めて4曲目「Family Song」が流れてきたときにああ、やっぱりいいなあとふうーっと力が抜けていくような感覚になってこのアルバムにあらためて入っていけるような気持になった。
とても聴きやすくつくられているアルバムだなあとそして考えられてるアルバムなんだろうなと何回も繰り返し聴いて思う。とこのアルバムもこの春のお気に入りの1枚になりました。
- アーティスト: オッカービル・リバー,オッカーヴィル・リヴァー,ウィル・シェフ,ウィル・グラーフェ
- 出版社/メーカー: Hostess Entertainment
- 発売日: 2018/05/16
- メディア: CD
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Okkervil River - Pulled Up The Ribbon (Official Video)
Unknown Mortal Orchestra「Sex & Food」
ニュージーランド出身のルーバン・ニールソンを中心に、ポートランドを拠点に活動するサイケポップ・バンド Unknown Mortal Orchestra (アンノウン・モータル・オーケストラ)がJagjaguwarから出した通算4作目
Unknown Mortal Orchestra のアルバムを購入するのは初めて。前作はアップルミュージックで何回か聞いたと思うけれど購入までには至らなかった。今回もアップルミュージックでなんとなく聴いていたんだけどとにかく何回もリピートしてしまってそれはこのアルバムが好きなんだなあと思い購入した。
ファンクな要素 サイケデリックなもわもわとした浮遊感だったり。美しいアコギで歌われる曲もあれば「American Guilt」のようなガレージな曲もある。
一番好きなのは「Hunnybee」ってメロウな曲なんだけどなんとも言えないこの感じ。だけど最近やたらこういう感じの曲が好き。
色んな要素が入っているアルバムでいったいどんな内容なのかわからないけれど聴くたびに心地よさを感じる。さわやかな心地良さというのではないけれど。こうやって漂ってるのがきもちいいんだよという心地よさ。
ele-kingさんのインタヴューがとてもいいです。来日公演行きたいなあ。
Unknown Mortal Orchestra - Not in Love We're Just High (Official Video)
Pete Astor 「One for the Ghost」
Pete Astorさんの2年ぶりの新譜。なんだか全然話題になってないようですが(泣)
初期クリエイションを代表するバンド、THE LOFTやTHE WEATHER PROPHETS率いたPETE ASTOR。約2年振りとなるソロ・アルバム『ONE FOR THE GHOST』が完成!
というもののPete Astorの昔のことは全く知らなくて彼の音楽に出会ったのはやはり丸山ヨシオさんのブログがきっかけでそれが前作の「Spilit milk」ヘロヘロなボーカルにVU風な楽曲、どこかヨラにも通じるものがあって好きな一枚になりました。
今回のアルバム、ジャケットを見ると前作とつながりがあるのかな?
でもぱっと聞いてとてもポップさを感じました。歌い方も前作よりもしっかりと艶がある。なんとなく柔らかくて爽快で大人のポップさに満ちている。でもはじけてはない。何気なく聴いているけれど、何気なく聴いてのこの心地よさは素晴らしいと思う。
このアルバムもこの春多く聴いた。
Pete Astor - Water Tower (official)
Haley Heynderickx 「I Need to Start a Gar」
この春は本当にこのアルバムを良く聴きました。家でも車でも。
何がきっかけでこのアルバムを知ったのかもう忘れてしまったけれどまずはこのジャケットにひかれてしまったのが聴こうと思ったきっかけだったと思います。だってこの感じはどうしたって好きですもん。それでやっぱりこういう感じの女性SSWも好きなのでお気に入りアルバムになりました。
オレゴン州フォレストグローヴ拠点のシンガーソングライタHaley Heynderickxのファーストアルバムです。中心はアコギ中心の歌もの。ちょっぴりアメリカーナな感じもするのかな。でもはじけた感じはなくてちょっと自分の中にこもったような静けさがアルバム全体を覆っていると思う。(歌われている歌詞がわからないので自分の印象だけですが)
好きなのは2曲目「The Bug Collector」淡々とアコギで歌われているのだけれど静かなホーンが入ってきてとても素晴らしいです。まあなにか物悲しい感じでもあるんだけど。
それから5曲目「Show You a Body」 つぶやきのようなボーカルと交互にさざめくようにピアノが鳴らされて最後に感情を吐露するようになっていって素敵です。
他にも6曲目の「Untitled God Song」はサイケデリックなギターと牧歌的なホーンが混ざっていてボーカルはちょっと内省的。
これからどんな風な作風で次作を作られるかわかりませんが楽しみ。
Haley Heynderickx - Oom Sha La La (Official Music Video)