Yo La Tengo「There's A Riot Going On」
この新しいアルバムを初めて聞いたとき。街でイヤホンをつけて聴いたのだけれど音が響いてきてとにかくその音に、ヨラの音になんともいえぬ幸福感を感じながら街を歩いていて足はふわふわして街はキラキラとした。
「FADE」から5年ぶり、もうそんなに経つなんてなんだかちょっとしんじられないような気がする。大大大好きなバンドYo La Tengo、新しいアルバムをだしてくれて本当に嬉しい。
アルバムを聴いて驚いたのは激しい曲が無いということ。こんな風に1曲も激しい曲のなかったアルバムってあったっけ?ツイッターでの感想も気持ちがいい、眠るときに聴くと最高、アンビエント的なアルバムという感想が多かったような気がする。
確かに7曲目Dream Dream Awayから8曲目Shortwaveの流れなどはまさにそんな感じのアルバム。幽玄な世界に包まれる。それからEsportes Casual はサロンミュージックのような・・・最近こういうサロンミュージック的な曲が大好きだ♪
Out Of The Poolの後ろでノイジーなギターの音がしてこれは!と思ったら短く終わってしまう。そんな感じは前作までとは違う。この曲の中でどんどんのノイズギターを鳴らすこともできたはずだ。
長い曲がない代わりにこのアルバムは1時間を超えている。しかしこうして通して聴いてても長いという感じがしないのが不思議。
アルバムタイトルはスライ&ザ・ファミリー・ストーンの「暴動「」の原題『There's a Riot Going On』と同じ。そうしたことにたぶん何かしらの意味合いが含まれているんだと思う。その辺を批評家のリュック・サンテさんが紹介文で語ってます。
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=9305
そんなことを考えながら聴いてもいいし、でも彼らのこの音に酔いしれてただ音の中でぼんやりするのもいいと思う。
今から10月の来日が楽しみだぞ。行けるとこまで追いかけます。
Yo La Tengo - "For You Too" (Official Audio)
Beatchild & The Slakadeliqs 「Heavy Rockin' Steady」
アップルミュージックをやっていると毎週毎週自分好みと思われる音楽をお勧めされるわけですがそんなにあれもこれも全部聴けるわけじゃありません。自分で買った新譜作品も聴かなきゃいけないし、棚から引っ張り出して昔のCDだって聴きたいし、それに最近歳のせいか1日中音楽を聴くのが無理になってきた。音のない時間も欲しい。
そんな中でも For You された音楽を拾い聴きし、おや?これは良いかもと思った曲はまるごとアルバムを視聴してみる。このアルバムはこうやってであったアルバム。1曲目の鳥のさえずりとリコーダー?に誘われてこのアルバムのせかいへ。
ヒップ・ホップからソウル、ジャズ、レゲエ、カリプソ…、様々なブラック・ミュージックのエッセンスを凝縮し、ドレイクとの共作も収録した「Soul Movement」シリーズ2作や「Something Forever」などの素晴らしいアルバムで知られるカナダ生まれのシンガー・ソング・ライターのスラッカー・ザ・ビートチャイルドがビートチャイルドに改名し、自らのバンド、スラッカデリックスを率いて待望の新作「Heavy Rockin' Steady」をリリース!(メーカーインフォより)
アーテイストのことがよくわからなくて調べてみたけれど今一つよくわからなかった。カナダの人みたいでヒップ・ホップの人なのかな?こちらのサイドプロジェクトアルバムではそうじゃない方面の
ビートルズ・マナーを感じさせるロック・チューンからフォーク・ソウルなど古き良きエッセンスが詰まったシンガー・ソングライターアルバムに仕上がっている。
アルバム封入解説より
ということらしい。
雄大な2曲目「Giants & Monsters」は何故かBroken Social Sceneを思い出してしまったし、昔のソウルっぽい感じあり、フォーキーな感じの曲あり、エキゾチックな要素もあったり9曲目「The Remedy (feat. Edda Magnason)」 なんてビートルズっぽいじゃないですか。それでなかなか」おもしろいなあ~と思いしばらく寝るときにIpohの音そのままにして聴いていたりしました。
HEAVY ROCKIN' STEADY [帯・日本語解説付国内仕様盤]
- アーティスト: BEATCHILD & THE SLAKADELIQS
- 出版社/メーカー: BBE
- 発売日: 2018/02/14
- メディア: CD
- この商品を含むブログを見る
Beatchild & The Slakadeliqs feat. Edda Magnason - The Remedy
それで買ってしまったわけですがジャケットも好きなんですよね。内ジャケも♪
Lucy Dacus 「Historian」
米ヴァージニア州リッチモンド出身の女性SSW、Lucy DacusがMATADORより出した2作目
1曲目「Night Shift」を聴き始めて、ああ・・・・いいなあ~としみじみしていたら後半だんだん激しくなっていき、あれ?こんなに骨太オルタナロックな人だったっけ?と驚いてしまった。おととし買った前作。ジャケットにひかれて買って聴いていたけれど自分の中ではすっかりアメリカーナよりの人と記憶されてしまっていた。それで前作を聴きなおしてみたんだけど・・・もっとオルタナロックでしたね(汗)
彼女のちょっと憂いを含んだ落ち着きのある声がなんとなくそんな印象をいだかせていたのかも。20代前半とは思えない落ち着いた声。
今作もオルタナロックのギターの風が吹いていてプラス ホーンなどもはいったり厚みが増した印象。なんか前に進んでいく颯爽とした強さも感じさせてくれる。
不思議なのはやはりどんなに音が激しくなっても彼女の声が張り上げられたり、叫んだりしてうたわれないところ。この組み合わせが自分には好ましい。
もっとシンプルな弾き語りで彼女の素の歌ものアルバムも聴いてみたいところだけれど、たぶん・・・そうはならないんだろうな。
こういう女性SSWのアルバムは本当に好きで、近年たくさん出会えて幸せ。女性だからかよりそって聴いてしまうのかなんなのかわからないけれど気を抜いて聴けるのかな。もしかしたら男性SSWものよりも良く聴いているかもしれない。これからもたくさんお気に入りの女性アーティストを見つけたい。
折坂悠太 「ざわめき」
昨年出会うことが出来た折坂悠太。邦楽の新しいアーティストにすっかり疎くなってしまいましたが折坂さんは最近見つけた中でも大事なアーティスト。「よるべ」は何回聴いても何回聴いても涙が出てきてしまう。なんでだかわからないけど。
しみじみ泣くのとも違う思い切り涙があふれること。サンレコCDRでハセケンさんを初めて聴いた時もそうだった。
彼が今年初めに出した新作EP、1曲目の「芍薬」は今までにない激しさと力強さにちょっと驚かされた。清々しさと潔さ。
初めてバンド編成で制作したスタジオ音源を収録
だからだろうか。新しい風が吹いたような。井出健介さんも参加してる。
2曲目からは折坂さんらしいノスタルジックさや、土着的なおおらかさを感じさせる曲たち。
「呼び名」や「ざわめき」をこの春の夕べに聴くと気持ちよくてうっとりとします。
- アーティスト: 折坂悠太,井手健介,松村拓海,高橋三太,影山朋子
- 出版社/メーカー: ORISAKAYUTA / Less+ Project.
- 発売日: 2018/01/17
- メディア: CD
- この商品を含むブログを見る
Jonathan Wilson 「Rare Birds」
米ノースカロライナ生まれ、現在はLAを拠点に活動するSSW/プロデューサージョナサン・ウィルソンの5年ぶり3枚目のアルバム。元ピンク・フロイドのメンバーであるロジャー・ウォーターズの世界ツアーにギタリスト兼ヴォーカリストとして参加、ファーザー・ジョン・ミスティのアルバムをプロデュース。そのファーザー・ジョン・ミスティもバックボーカルとして参加してるみたい。
前作が好きだったので新作が出ると聞いて予約してしまいました。届いたジャケット。なんか独特、良いわあ~
そして1時間19分の大作。アルバムまるまるじっくりと聴きこむにはまとまった時間と集中力体力が・・・・(歳なので)
それでやっとくりかえし聴くうちにアルバムの流れみたいな感じがつかめてきた所。
よく出来た王道のロックアルバムだと思うんです。そして完成度もめちゃくちゃ高い。ぐさりと印象に残るアルバムかと言われたらどうなのかな。でも安心感と心地よさはある。前作を聴いていたので、ああ、ジョナサンウィルソン・・・と思わせる曲調にほっと息をつける。
全体にほんのりとプログレッシブ風味なベールがかけられていてそこも好きなところ。
12曲目でいきなりカントリー?で、あれ?(笑)ってなってしまう。でもけっこうこういうの好き。5曲目や7曲目のピアノ曲も好きだけれどやっぱり3曲目「Over the Midnight」や9曲目の「Loving You」が好きだ。広がっていくような沈んでいくような。特に「Loving You」が素晴らしい。
Jonathan Wilson - "Loving You" [Official Music Video]
Ty Segall 「Freedom's Goblin」
Tyちゃんの新しいアルバム。もうTyちゃんと呼んでしまおう(笑)Ty Segallは好きなので結構追いかけて聴いてるつもりだけどいったいこの創作欲はどこから湧いてくるんでしょう。去年の今頃にもアルバム出しましたよね!?
そして今回は19曲のボリューム、1時間15分ですよ。最近のインデイアルバム、30分台という作品もあってそれはそれでこの歳になるとききやすかったりもするんだけど・・・。
でもそんなこと関係なしにどっさりと詰め込まれたこのアルバム、意外にポップであったりしたのが自分にはちょっと新鮮。ビートルズ系の。もちろん今までのゴリゴリガレージ色曲、シンプルなフォーク調な曲もあるんだけど。このアコギを使ったフォーク調の曲がけっこう好きなんです。
なんか・・・・自分の中から溢れ出てきた物はとにかくなんでも詰め込んだようなこのアルバム。彼の世界に揺さぶられましょう~♪ そしてこれからもこのパワーのまま突き進んでほしい(笑)
ああーーーせっかくの来日公演に行けなったのがマジで切ない
Orangeade 「Orangeade」
Orangeade
2018年、黒澤鷹輔、北園みなみ、佐藤望により結成。ジャンルにこだわらず普遍的な音楽を追求する。2/21、1stシングル「Orangeade」をリリース。
ツイッターでフォロワーさんがたぶん呟いていたのをきっかけで購入。音源どんなのかなあと検索してみたけれど見つからなかった。思い切ってかれらのサイトから購入してみました。
北園みなみさんは「promenade」 というEPを持っていてちょっぴりねじれたポップ感が好きでした。佐藤望さんはカメラ万年筆の人なのかな。
3曲入りで
港の見える街 佐藤望曲
わたしを離さないで 北園みなみ曲
インスト曲 Green Lawns 北園みなみ曲
1聴したとき浮かんだ言葉はシティポップという言葉。いわゆる自分が若かったころに聴いていた音楽ですね。 だからスーッと入ってきた感じ。わたしを離さないで という題名なんてどうしてもカズオイシグロを思い出してしまいますが全然違う感じ(笑)北園曲ですがねじれてないしちょっぴり大橋トリオを思い出したりもした。インスト曲もノスタルジアな感じでいいなあ。
とても良かったのでぜひともアルバムを聴いてみたいところ。アルバムって出るのかな。